地獄の講演会
19日(土)、福岡ミュージアムウィークの講演会がありました。
今年秋に開催する特別展「浄土九州-九州の浄土教美術」のプレイベントということで、講師に龍谷大学龍谷ミュージアム教授の石川知彦さんをお招きしました。
今回のお題は何かというと・・・ズバリ「地獄」です。
地獄というと、いかつい閻魔さまがいて、鬼(獄卒)がいて、針の山があって、血の池があって・・・、というおどろおどろしいイメージが頭をよぎります。
できればそんなところには行きたくないといのが人情というもの。
しかし、仏教絵画が専門の石川さんによれば、地獄にはいろんな個性的なキャラクターがいて、それぞれ働きがきまっているなど(見ている分には)ワンダーランドなのだそうです。
例えば閻魔さまの裁きも、亡者の生前のおこないを不思議なアイテム(浄玻璃鏡など)を使って慎重におこなわれ、場合によっては現代の裁判のように再審請求制度もあるとか。
地獄というのはなかなかシステマティックで役所っぽいと思ったのは私だけでしょうか。
ところで、浄土九州展は9月15日から11月4日まで開催します。
展覧会が終わるまで担当学芸員は図録編集や作品の集荷・返却、会場設営、イベントといった自らの業(ごう)が招いた「地獄」に落ちてもがき苦しむことになります。
しかし、それでもなお懲りないところが学芸員の罪深いところ。
これから1週間ごとに浄土九州展の話題をご提供していきます。
乞う、ご期待!
(担当TS)
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