2017年9月22日金曜日

【10月7日】第13回福岡市史講演会「遺跡からみた福岡の対外交流」を開催します!

第13回福岡市史講演会「遺跡からみた福岡の対外交流」


年に1回、だいたい秋ごろに開催している福岡市史講演会。今年も開催の時期がやってまいりました。

今年、第13回となる講演会は、「遺跡からみた福岡の対外交流 ―西部の遺跡を中心として―」と題し、講演2本に報告3本、さらにディスカッションという盛りだくさんの構成でお届けします。

タイトルのとおり、とくに福岡市の西部(西区・早良区・城南区)を対象に、さまざまな遺跡や出土品を紹介しつつ、このエリアの歴史と対外交流の歩みについて振り返ります。
どうぞふるってご参加ください。入場無料、申し込み不要です!

第13回福岡市史講演会「遺跡からみた福岡の対外交流 ―西部の遺跡を中心として―」


【日時】 平成29年10月7日(土) 13時~16時30分(予定)
  ※開場12時30分。当日11時30分より会場前で入場整理券を配布いたします。
【会場】 福岡市博物館 1階 講堂
【参加費】 入場無料(ご希望の方のみ資料代200円)
【参加方法】 事前申し込み不要・先着定員240名

【プログラム】

―第1部 記念講演―

●講演「今山産伐採石斧生産と頒布の歴史的評価について」

 講師: 下條 信行 氏 (しもじょう・のぶゆき、愛媛大学名誉教授)

●講演「今宿地区古墳群と朝鮮半島」

 講師: 柳沢 一男 氏 (やなぎさわ・かずお、宮崎大学名誉教授)

―第2部 パネルディスカッション「歴史書の一節から福岡西部の遺跡のあり方を考える」―

●報告「楽浪海中倭人あり≪漢書地理志≫―百余国―」

 常松 幹雄 (つねまつ・みきお、福岡市文化財部埋蔵文化財課長)

●報告「郡使の往来 常に駐まる所なり≪魏志倭人伝≫―伊都国―」

 森本 幹彦 (もりもと・みきひこ、福岡市博物館学芸員)

●報告「以て非常に備えよ≪日本書紀≫―那津官家―」

 菅波 正人 (すがなみ・まさと、福岡市文化財部鴻臚館跡整備係長)

●ディスカッション

 コーディネーター: 小畑 弘己 氏 (おばた・ひろき、熊本大学文学部教授/福岡市史編集委員会考古専門部会副部会長)

【関連リンク】

福岡市博物館 イベント案内 http://museum.city.fukuoka.jp/topics/kouen.html
第13回福岡市史講演会 チラシ PDFファイル(約2.0MB)
「新修 福岡市史」ホームページ http://www.city.fukuoka.lg.jp/shishi/

(Posted by たに)

2017年9月19日火曜日

日本のルーツは福岡か?!(福岡大学附属福岡小学校制作の資料展示)

みなさんは、福岡市博物館の展望ロビーをご存じでしょうか。
かつて、博物館開館当時は百道浜の海が一望できた展望ロビーは、今はひっそりとした休憩場所となっております。

展望ロビーへ向かう廊下

そこに向かうまでの廊下に、
福岡大学附属福岡小学校6年生のみなさんが作成した資料を掲示しています。

掲示の様子

6年生のみなさんは「日本のルーツは福岡か」というテーマに基づき、
博物館へ来たり、本やインターネットで調べたり、外国の方々へ意識調査をしたり、
本当にたくさんの時間を費やしてこのテーマに取り組んできました。

この授業へは、当館の学芸員や福岡市文化財部の職員もゲストティーチャーとして
何回か参加しました。

「日本のルーツは福岡だ!」というグループと
「いや、違う。日本のルーツは福岡以外の場所(京都や奈良)にある!」と主張する
グループにわかれて討論をし、最終的な意見をグループごとにまとめました。

現在開催されている特別展のテーマ「鴻臚館」を取り上げてくれているグループもあります。
鴻臚館を取り上げてくれているグループも!

それから、なんと!日本語だけでなく、英語・中国語・韓国語で資料を制作してくれたグループも・・・!



「日本のルーツは福岡か」というテーマを考える中で、
福岡の魅力をますます知っていったみなさん。
どうしたら自分たちが調べたことを、多くの人に伝えられるだろう、
と工夫しながら資料を作りました。

こちらの資料は10月22日まで掲示する予定です。
福岡市博物館へ足をお運びのみなさん、ぜひこちらの展望ロビー廊下も
ごらんくださいませ。

posted by.ふくぞの

学芸課長のつぶやき5「ひらがなが読めない・・・!」

鴻臚館の展示物紹介を担当者に引き継ぐ予定でしたが、諸般の都合で引き続き私が書く羽目になりました・・・ので、特別展以外の「博物館諸事情」はしばしお待ちを。

さて、鴻臚館展の目玉のひとつが、源氏物語に関する作品です。
源氏物語の作者は、言うまでもなく、紫式部。

高校時代、古典の授業で、
「いずれのおんときにか、にょうご、こうい、あまたさぶらひたまひけるなかに・・・」
と覚えさせられ、40年たった今でも暗唱できます(エッヘン)。

その、源氏物語が来ています。
紫式部が書いた原本は、残念ながら現代まで残っていません。
それを書き写した多くの写本が現代まで伝わっているのですが、
もっとも古い写本は、鎌倉時代の藤原定家(この人も授業で出てきた)が写したものですが、全巻のうち、ごく一部しか残っていません。

今回展示している「大島本 源氏物語」ほぼ全巻がそろっている(1帖だけ欠落)ものとしては、もっとも古いもので、重要文化財に指定されています。

さて、この「大島本 源氏物語」を読むと・・・


  
 重要文化財 大島本源氏物語 公益財団法人古代学協会蔵(京都文化博物館)

ん~?
ひらがなで書いているのに、全く読めない!なんということ!

「私は、考古学の専攻だ」と言い訳をしていると、
昨年入った学芸員のS(女性)はスラスラと読んでいるではないか!!
学芸課長の権威ガタ落ち(T_T)

源氏物語は、紫式部が書いた後、絵画でも多く描かれています。
今回は、それらの絵画のうち、安土桃山時代の絵師「土佐光吉」が描いた、重要文化財「源氏物語色紙帖」のほか、室町時代の「源氏物語扇面張屏風」、江戸時代に描かれた「源氏物語図屏風」などを展示します。
あでやかな王朝文化を表現した優美な絵画で、きれいですよ。



 重要文化財 源氏物語絵色守帖(乙帖) 京都国立博物館蔵

源氏物語がひらがなで表現しているのに対し、国宝「唐人送別詩幷尺牘」は、
平安時代に鴻臚館で詠んだ漢詩を綴ったもので、もちろん漢字のみです。
「昨日鴻臚北舘門楼樓遊行一絶」
ん!きれいな活字体で、読める。
意味も何とか理解可能。
1000年前の文字が、きれいに残っているだけで、すごい。

この漢詩を読んでいくと、「鴻臚舘」と書くべきところを、「鴻」の字の左が糸偏で書かれ、「臚」の字の辺が、最初は糸偏で書き、その上から馬偏で書き直している!(どっちも間違いだけどね)。




 国宝 唐人送別詩幷尺牘 園城寺蔵(奈良国立博物館)

昔の人でも、漢字を間違うんだね!

間違った箇所を、展覧会場で探してみましょう。

9月15日の金曜日、先ほど出てきた、佐藤学芸員(名前を書いちゃいました)のギャラリー・トーク(古代史資料を中心に)をやりました。


佐藤学芸員は10月4日に再登場します。
鴻臚館展では、毎週水・金曜日に、異なったテーマでギャラリー・トークを行っており、9月20日は仏教美術、9月22日は考古学、9月27日は絵画を中心にトークを行います。
何度でも楽しめる鴻臚館展です。

posted by.米倉

2017年9月17日日曜日

本日9月17日(日)は開館しています。

福岡市博物館は、本日9/17(日)開館しています。 本日14:00からの講演会 「枕草子と唐物 源氏物語との比較」は 開催予定です。 台風18号は、昼ごろ福岡に最接近します。ご来館の際は、十分ご注意ください。

2017年9月16日土曜日

台風18号が九州に接近しています

台風18号が九州に接近しています。明日9/17(日)に閉館する場合や 14:00から予定しております講演会「枕草子と唐物 源氏物語との比較」を中止する場合は、ツイッター等でもお知らせいたします。来館の際は確認をお願いします。

2017年9月6日水曜日

学芸課長のつぶやき4「鴻臚館シスターズ+1(いよいよ明日開幕です!)」

今年のイベントは多種多様。
主なイベントは、
★9月9日(土)古代衣装ファッションショー
市民の方がモデルとなり、古代の衣装を着用してグランドホールでファッションショー。
なんとMCに女優・タレントの遥風さんを起用!

★9月18日(祝)よみがえる古代の響~雅楽コンサート~
古代の日本音楽「雅楽」雅楽のフルオーケストラと舞をグランドホールで再現!

★10月1日(日)シンポジウム「鴻臚館を行き交った人々と唐物」
 
このほかにもワークショップ2回、関連する講演会3回

・・・と、言葉で書くと簡単だけど、いざ実施するとなると多くの作業が・・・
ファッションショーを例にとると、
・企画書の作成、
・監修の先生(今回はその筋ではチョー有名な山口千代子氏)の日程確保・連絡
モデルの募集(広報・応募・返信)
・機材・消耗品の調達
・マスコミ等への取材依頼
・実施日の警備体制・担当配置等の検討、等々

これをすべてのイベントで考えなければならないので、大変です。
 
オープン一週間前、図録は間に合うだろうか、イベントの準備は万全だろうか、と頭をよぎりつつ、資料・作品の展示が始まります。ほとんどが他館からお借りしたもので、中には国宝・重要文化財もあるので、慎重に開梱し、展示をしていきます。

資料・作品を置いたら、それで終わりではありません。
とりわけ重要なのがライトの位置(過去記事参照)
平成7年に私が「縄文時代展」をやったときは、新潟の火焔形土器の文様を見やすくするために、当時の横山浩一館長と何度も何度もライトの位置を変えました。

展示が終わりました。明日はいよいよ開会式です。
はたして、お客様は大勢いらしゃるだろうか?
展示の内容に満足していただけるだろうか?
何か忘れ物はないだろうか?
と色々なことが頭をかすめていきますが、きっと満足していただけるものと信じて、
いよいよ明日、9月7日(木)オープンです!

博物館の特別展は、多くの過程を経て、多くの人がかかわり、福岡の市民の方、観光客の方に、福岡の歴史・文化、日本の歴史・文化を見ていただくために、開催いたします。
 
最後に、発見100年記念特別展「よみがえれ!鴻臚館」の担当者を紹介します。
鴻臚館シスターズ+1です。

 撮影:学芸課長・米倉(画角が少しゆがんでますよ!)

 学芸員・管理課職員・広報担当職員の6名で、このほかにも担当者の係長などの博物館職員、資料を借用に行ってくれたり、イベントのサポートをしてくれる学芸課の職員、展示ケースのガラスを毎日きれいにしていただく清掃の方、資料保護のために温湿度を管理している方、警備の方、デザイナーや運搬業者などの外部の関連する方々、博物館の特別展を実施するために実に多くの方々がかかわっているのです。

ぜひ、博物館においでください。鴻臚館シスターズ+1がお待ちしています。

「よみがえれ!鴻臚館」展の話は、担当者である「+1」が引き継いで、展示品の紹介等をしていきます。

私のほうは、特別展から離れて、博物館のことをいろいろと。
次回は、ユニバーサルな博物館についてです。

posted by.米倉


2017年9月4日月曜日

学芸課長のつぶやき3「全員が営業マン」

平成29年度があけました。展覧会まで半年ありません。
まずやることはポスター・チラシの印刷です。

ポスター・チラシは、特別展の来館者アンケートでも、来館動機の高い媒体です。
そのために、良いデザインは必須です。

今は、パソコンを駆使し、自分でもデザインは可能ですが、やはりプロのデザイナーにはかないません。
デザイナーさんが画像ソフトで作った案を、メールでやり取りしながら、あっという間にできあがり、データ入稿でこれまたあっという間に校正・印刷。
できあがったポスターはこのとおり。

 

私が一学芸員だった20数年前。
当時パソコンはPC98が数台あるのみ。
保存媒体は5インチディスク、と言っても今の若い人は知らないだろうな~。
ペラペラのディスクで、容量も小さく、すぐにパケて・・・。

博物館が平成元年に「アジア太平洋博覧会テーマ館」として仮オープンした時、「富士通FMタウンズは、CD-ROMなるものが搭載されとるげな」と、博覧会場内の富士通のパビリオンまで行きましたが、値段が高かったのを覚えております。

その頃は博物館には画像ソフトも満足になく、メールなるものも当然なく、デザイナーとのやり取りは電話かFAX・・・デザイナーさんも当時は大変だったろうな~。

昔話はこれくらいにして、

ポスター・チラシができると広報です。
市政だより・新聞・テレビ・ネット・ミニコミ誌・他の博物館はもちろん、公民館やNPO・ボランティア団体のほか、近隣の企業さんやバス会社・観光団体など、ありとあらゆるところに広報活動です。
さらには、別の要件で出向いたところまで、短時間のアピール。
博物館全員が営業マンと化します。

一方、学芸の担当者は、展示物をどう配置するのか頭をひねりながら、特別展示室に仮設の造作物を作るための設計を業者さんと行い、並行してパネル・キャプションの原稿や展示図録の作成を行わなければなりません。
原稿は進まない、締め切りは近づく、どこの世界でもある光景が繰り広げられます・・・

 展覧会が近付くと資料・作品の集荷日程調整。運搬業者と相談して概ねの集荷日程を決め、借用をお願いする博物館・美術館へ、「○月○日の○時に借用のお伺いに行きたいのですが」と連絡し、不可であれば、さらに日程調整・・・

また別の担当者は、関連するイベントの準備です。
今年は、多種多彩なイベントを行いますが、この準備がまた大変。これは次号で。

posted by.米倉