「新・奴国展」に出品中の福岡市内出土品は、そのほとんどが市内各所の建設工事に先立ち行われた発掘調査で出土したものです。福岡市には40人を越える埋蔵文化財専門職員がおり、日々調査を担当しています。展示品のそれぞれには各職員の調査時の「思い出」が詰まっています。
私が関わったのは元岡桑原遺跡群出土の木製琴板とワイングラス形漆器です。川辺から数千箱分におよぶ弥生土器の破片とともに出土しました。出土するのはそれまで全く見たことのないものばかり。「奴国」の品物ではありませんが、弥生九州の力のすさまじさをまざまざと見せつけられたような、強烈な印象を受けたことを覚えています。
ワイングラス形漆器
木製琴板
今回の展示品も500点近い圧倒的な物量ですが、実はごく一部に過ぎません。いかに九州はすごいのか、発掘調査に協力してくださったみなさんの思いとともに、実感してみてください。
学芸課:木下
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