2015年11月3日火曜日

さながらシンポジウムウィーク 8日の日曜日は『金印論争終結!?』開催します

活況でした!本日(11月3日)の『奴国シンポジウム』。
講師のみなさん、聴講にいらしたみなさん、ありがとうございます。


さて、今週の日曜日(11月8日)には、もう1つシンポジウム開催します。
タイトルは『金印論争終結!?』

国宝 金印『漢委奴国王』には、さまざまな謎があり、論争が繰り返されてきました。
印文についても、博物館では現在のところ「かんの わの なの こく おう」と読んでいますが、これにも異論が存在しています。

近年、盛り上がりをみせていたのが「金印ニセモノ説」
きっかけは、2006年、三浦佑之さんが著された『金印偽造事件 「漢委奴國王」のまぼろし』という本が、幻冬舎新書の1冊として出版されたことでしょう。
刊行された当初は博物館最寄りの西新の本屋さんでも平積みになってましたっけ…。

そして、2013年には、「週刊新潮」(4月25日号)の特別読物「歴史教科書に書いていない『国宝』の史実誤認と偽物疑惑」というセンセーショナルなタイトルの記事に、大々的(?)に取り上げられました。
「週刊新潮」平成25年4月25日号
このときは、当館へも取材が。
意見をきかれた考古担当の学芸員

「当博物館では、各根拠を総合的に考えて金印を本物と扱っていますが、ひとつひとつの根拠はフワフワとしていて、偽作説が出るのも当然だと思っています。まだ研究の途上にあるもと考えています。」―上記記事より引用
と、こたえております。 …なんとも淡々とした態度。

淡々としながらも、博物館は、ほんものVSニセモノの熱い議論に対して、できるだけフェアに、そして多くの資料を提供し、また、金印についての調査研究もこつこつと積み上げてきました。
「フワフワ」じゃない「かっちり」した根拠となるものを求めてきたのです。

その成果を、大々的にご紹介するのが、11月8日のシンポジウムです。

基調講演は、
明治大学教授の石川日出志氏
 「金印論争終結宣言―複眼的資料論から―」
そして、
当館学芸員の宮野弘樹が、「金印の発見と江戸時代の論争」、
おなじく本田浩二郎が、「挑戦!金印スイーツ」を、報告いたします。
そのあとに、ディスカッション。
コーディネーターは、福岡市文化財部の大塚紀宜がつとめます。

時間は、13:30〜
場所は、講堂です。
12:00から整理券を配布します。

ぜひ、ご来場ください。

posted by 学芸課:すぎやま











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