なかなかお風呂は連想しにくいですね!
さて、本日はこの、「釣道楽の世界」の展示品“榧風呂”に関連する昔話をしたいと思います。庄内竿づくりの名人に上林義勝という人がいました。その名人が決して手放そうとせず、大切に手元に置いていた竿がありました。しかしある時、不幸にも病を得てしまった義勝は、ある人に、「病を癒すには榧の風呂がいいらしい。一週間で榧の木の風呂を作ってもらえたなら竿を譲ろう」と言ってしまったのです。するとなんと、高価な榧の風呂が一週間で作りあげられたのです。そんなことから、この竿には「榧風呂」というユニークな名がつきました。そうです、榧風呂とは竿の名前なのです!その後、作者のもとを離れた「榧風呂」は数奇な運命を辿ります。そんなエピソードを持つ竿が、めぐりめぐって今福岡市博物館に・・!
(3本並んでいる竿の一番上がその「榧風呂」ですが、写真で見えているのはほんの一部!7メートル以上の長さです!)
まさに、名竿は刀より得難し・・という言葉の意味を裏打ちする一品です。第二章「釣りに宿る気風」にてご覧いただけますので、是非会場へお越しください!
「釣道楽の世界」展も、早いものでいよいよ残すところ10日あまりの開催日数となりました。もうご覧になりましたか?名人の手で作られた釣道具の数々は、工芸品としての魅力も満載です! 11月6日(日)まで福岡市博物館でご覧いただけますのでお見逃しなく!
Posted by たかむら
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