2019年6月7日金曜日

活字とフォントと印刷と出版の話 「市史研究 ふくおか」第14号

 先日、「市史だより Fukuoka」第24号についてお知らせしましたが、実は市史編さん室ではもう一種、「市史研究 ふくおか」という冊子を発行しています。
 こちらは100ページ前後のA4判冊子で、市史編さん事業の調査成果や事績を、論文、コラム、記録などの形で報告しています。「市史だより」と比べるとちょっと(だいぶ?)カタイ内容ではありますが、市史編さんの最新状況を詳しくお届けしています。
 そんな「市史研究」最新号の第14号は今春発行。表紙はこんな感じです。

「市史研究ふくおか」第14号表紙画像
「市史研究 ふくおか」第14号

 ちょっと表紙の写真に寄ってみましょう。

「市史研究ふくおか」第14号表紙写真 金属活字
このコロコロしたものは、活版印刷で使う金属活字。
城南区の有限会社文林堂さんのご所蔵で、現役で使われています

 さて、第14号の特集タイトルは、「活字文化の過去・現在・未来」。
 昨年12月22日に開催された福岡市史講演会「活字文化の過去・現在・未来金属活字からデジタルフォントまでの講演記録を軸にした特集です。

2018年12月22日開催 第14回福岡市史講演会
講演会当日の様子
市史講演会としては変わり種の題材でしたが、びっくりするほど盛況でした。ウレシイ
講演会ステージ 登壇者のみなさん
登壇者の皆さん
【右列
大串誠寿さん(芸術工学博士)/野口勝さん(株式会社モトヤ 大阪本社)/藤田重信さん(フォントワークス株式会社)
【左列
有馬学(福岡市博物館長)/藤村興晴さん(忘羊社)/大井実さん(ブックスキューブリック)

 「市史研究」第14号特集では、この講演会の様子をまるごと収録しています。しかも、登壇者の皆さまがお話しくださった内容をテープ起こししたものに加え、できるかぎり当日用いられた資料を埋め込み、さらに脚注を付すという、担当者が異様な情熱を傾けて編集した、いわばエクステンデッド版。


市史研究ふくおか第14号 誌面見本
こんな感じの誌面。脚注つきだ!

市史研究ふくおか第14号 誌面見本
当日の資料もたくさん詰め込んでおり、たいへんオトク

 当日、講堂前のロビーで開催していたパネル展示の内容についても、写真と解説で振り返ることができます。

市史研究ふくおか第14号 誌面見本 パネル展示の解説部分
パネル展示「本ができるまで」解説。たくさんの方が熱心に観覧してくださいました

 …と、いった講演会の振り返り記録に加えて、「活字文化」に関連する論文1本・研究ノート1本・資料紹介1本を掲載し、全95ページからなる大特集。
 講演会にご関心がありつつも参加できなかった、という方はもちろん、当日聴講くださった方にも、きっと新たな発見があるのではないでしょうか。
 目次の一覧はこちら(新修福岡市史ホームページ内)でご確認いただけます。

 『市史研究 ふくおか』は、福岡市総合図書館をはじめとする市内の図書館や、福岡市近郊の市町村立の図書館などでご覧いただけます(配架状況については、各図書館にご確認ください)。

 機会がございましたら、ぜひお手に取ってみてください。

●「新修 福岡市史」ホームページ https://www.city.fukuoka.lg.jp/shishi/


Posted by たに(市史編さん室)

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