2022年4月15日金曜日

古代エジプト展 ウラ話~その2~ 重い?軽い?

2022619日(日)まで開催中の「ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展」。

展示作業中に、担当者が感じたことや、監修の中野智章先生にうかがったお話などから、資料に関するウラ話をご紹介します。

 

今回ご紹介するのは、コチラ!

No.152 金彩のミイラマスク

グレコローマン時代、プトレマイオス朝(前30430年頃)のものです。

 



 

 

 

 

 

 

 

 

  

とても立体的で重厚感のあるこのマスク。

でも、実際は見た目よりもずっと軽いんです。

これは、カルトナージュといって、亜麻布、にかわ、漆喰を重ね合わせてつくられたもの。

福岡の伝統工芸で例えれば、博多張子のようなものでしょうか。

 

エジプトは砂漠地帯が多くを占め、棺等に使う材木は大変貴重なものでした。

今回展示している棺の中にも、カルトナージュで作られたものもあります。

実は他の木棺が重いため、展示をする際に持ち上げた、カルトナージュでできた棺にはあまりの軽さにびっくり。

ひょっとすると、古代の人びとも「軽いなぁ・・・」と思いながら持っていたのかもしれませんね。

(古代エジプト展担当)

0 件のコメント:

コメントを投稿