2022年6月19日(日)まで開催中の「ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展」。
展示作業中に、担当者が感じたことや、監修の中野智章先生にうかがったお話などから、資料に関するウラ話をご紹介します。
今回ご紹介するのは、コチラ!
No.152 金彩のミイラマスク
グレコローマン時代、プトレマイオス朝(前304~30年頃)のものです。
とても立体的で重厚感のあるこのマスク。
でも、実際は見た目よりもずっと軽いんです。
これは、カルトナージュといって、亜麻布、にかわ、漆喰を重ね合わせてつくられたもの。
福岡の伝統工芸で例えれば、博多張子のようなものでしょうか。
エジプトは砂漠地帯が多くを占め、棺等に使う材木は大変貴重なものでした。
今回展示している棺の中にも、カルトナージュで作られたものもあります。
実は他の木棺が重いため、展示をする際に持ち上げた、カルトナージュでできた棺にはあまりの軽さにびっくり。
ひょっとすると、古代の人びとも「軽いなぁ・・・」と思いながら持っていたのかもしれませんね。
(古代エジプト展担当)
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