福岡市博物館では、昨年末にはじめてオンラインによる出前学習を行いました。
学校の先生からお話いただいたことがきっかけとなり、福岡市内の院内学級に在籍する子どもたちに、金印の使い方を知る「封泥体験」をしてもらいました。対面で出前学習を行うことが困難な子どもたちにも、郷土である福岡の歴史や文化に楽しく触れてもらい、興味を抱くきっかけになれば…という思いから、実施の運びとなりました。
直接会って打ち合わせることも難しい昨今、事前に教育普及担当スタッフが電話やメールで何度も先生と打ち合わせを行い、機材の準備や学習の流れの綿密な確認に取り組みました。
パソコンの前でスタンバイするスタッフ |
いよいよパソコンの画面越しの初対面。はじめは当館の担当者も参加している子どもたちにも緊張感が漂っていましたが、金印に関するクイズや封泥の箱を作る作業を通し、双方次第にリラックスした雰囲気になってきました。
金印のレプリカを使って説明するスタッフ |
子どもたちの笑顔につられてスタッフも笑顔 |
初めての取り組みで全てが試行錯誤でしたが、積極的に協力して下さった小学校の先生、保護者の皆様、何より「参加したい!」と頑張ってくれた子どもたちのおかげで、オンラインの封泥体験を行うことができました。
今回の出前学習が、日々病と闘う子どもたちにとって楽しい経験となったなら、こんなに嬉しいことはありません。
新しい生活様式が求められる今日、このオンライン出前学習の実施は、博物館への来館や対面での出前学習が難しい子どもたちのためばかりでなく、だれもが安心して楽しめる「ユニバーサルミュージアム」実現のための大きなヒントになりました。ありがとうございます。今後もより良いものとなるよう取り組んでいきます。
Posted by 帆足
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