2026年9月4日金曜日

【連続レポ】縄文時代よりの使者① ギャートルズ的時代のくらしが激変した定住革命とは?


こんにちは。市史編さん室です。


3月に発行した『新修 福岡市史ブックレット・シリーズ④ 縄文時代のタネとムシ』。おかげさまで発売以来、ご好評をいただいております!


一般書店でも好評発売中です!


そして何とこのたび、本書の著者である小畑弘己先生(熊本大学名誉教授/福岡市史編集委員会考古専門部会専門委員)と、巷では「昆虫DJ」として知られるラジオパーソナリティの大田こぞうさん(FBS福岡放送で放送中の「地域検証バラエティ 福岡くん。」のナレーションでもおなじみ)との特別対談が実現しました!


小畑先生と大田こぞうさん。
小畑先生は調査帰りで日焼けが眩しい…。



舞台は、Love FMで毎週月~木の21:30~23:00まで放送中の「月下虫音」。

この番組はタイトルからも分かるとおり、パーソナリティの大田こぞうさんによる身近なムシや動物、自然、そして日々の暮らしの話題を中心としたトークとステキな音楽で構成されており、そのためリスナーさんも生き物好きが多く、なかなかにムシ知識も豊富…。


\そんな番組に『縄文時代のタネとムシ』がハマらないわけがないっ!/

※ちょっと言い過ぎたかも…。



というわけで8月某日、さっそく収録に臨みました。

当日はわたしも同行して、収録中は光栄なことに放送作家ポジションでお二人の「縄文&ムシ談義」を間近で浴びさせていただきました(何もしてないのですが…)。


こぞうさん(と呼ばせていただきます!)には事前に本書をお渡ししていたのですが、当日ご本人が持参された本にはなんとふせんがびっしり…! 

それはこの後の対談でも明らかになるのですが、かなり細かく丁寧に本書を読み込んでくださっていたようで、それだけでも編集担当としては感無量のひとときでした。

とっても気さくだけど専門家への特大リスペクトは忘れないこぞうさんと、いつでもフランクな小畑先生。初対面ながらお二人の話は打ち合わせから大変盛り上がりました。


よく見ると大量のふせんが!!
(「後で撮らせてもらおう」と撮影を忘れた痛恨のミス)




ギャートルズの世界ってホントにあったの??

こうしてさっそくスタートした対談ですが、実はこれまで考古学にはあまり馴染みがなかったというこぞうさん。「思いつくのは『はじめ人間ギャートルズ』のような世界!」ということで、まずは縄文時代より前の旧石器時代のお話から始まりました。そもそも小畑先生はかつては旧石器時代を中心に石器を研究されていたため、いわばそんな「ギャートルズ的な時代」にはお詳しいのです。


旧石器時代といえば、人々は移動しながらギャートルズのゴンたちのようにマンモスのような大型動物を追いかける狩猟生活

時代が少し下ると木組みに帆をかけたテントのような住居に住むようになるのですが、こうしたいわばキャンプ生活をしながら、できるだけ財産は持たず、軽量で最小限度の生活道具とともに移動する遊動生活を送っていました。

ただし、彼らはその日暮らしのようにただ気ままに暮らしていたわけではなく、ちゃんと季節性や動物の行動を理解していたといいます。

動物の行動に合わせて移動し、時期によって適切なキャンプ地を定め、それらを周遊する生活を送っていたようです。


(イメージ画像/UnsplashのMeressa Chartrandが撮影)



遊動から定住へ

そんな彼らにも転機が訪れます。気候や環境の変動です。

大型動物が減少し、草原は森へと変化しました。先生曰く、森は非常に生産性が高くコンパクトにまとまった「資源のプール」のような存在だったのだとか。

そうなると、これまでのように資源量が薄い地域を転々として獲物を追いかける生活ではなく(しかも獲物も減っている…)、資源量豊富な森の近くにいれば小動物も寄ってくるし木の実も採れる。食べるのには困らない。

こうして森に依存した定住生活が始まります。


彼らが移動生活をやめたのは、「そろそろキャンプ生活も飽きちゃったな~」といった動機からではなく、こうした環境の変化に合わせてそれまでの遊動生活をやめ、新たな生活スタイルを選んだという、まさに「定住革命」が起こったというのです。

※「定住革命」とは、生態人類学者の西田正規氏、考古学者の加藤晋平氏らが提唱した概念で、人類史の画期的な転換点とされています。(参考:西田・加藤共著『森を追われたサルたち―人類史の試み』〈1986年、同成社〉、西田正規『定住革命ー遊動と定住の人類史』〈1986年、新曜社/絶版〉、西田正規『人類史のなかの定住革命』〈2007年、講談社学術文庫〉など)



キャンプ生活もたまにはいいですよね。


こうして始まった定住生活ですが、この新たな生活スタイルが人々に何をもたらしたのか…。





と、第1回はここまで! 

なんと4回の構成のうち1回目はまだ縄文時代に到達せず…そしてムシも出てこない…!



収録で一度聞いていた話のはずなのに、あらためてお二人の話にすっかり引き込まれていたところ、コーナーの終わりにかかった曲は「やつらの足音のバラード」…。

そう、お若い方はご存じないかもしれませんが、アニメ『はじめ人間ギャートルズ』のエンディング曲です。

いつもはどことなく切なく響くこの曲が、今日のお話を聞いたことでより深く心に沁みわたり、太古のキャンプ生活にそっと想いを馳せた夜となりました(まだ本題は始まっていませんが…)。


* * * * * * *



さて、次回はいよいよ縄文時代のお話、そしてついにムシたちが登場します。

第2回の放送もどうぞお楽しみに!





9月3日(木)の放送は、radikoでも1週間以内であればタイムフリーで聞くことができます。

すでに聞いてくださった方も聞き逃した方も、ぜひ来週の第2回に備えて聞いてみてくださいね!


月下虫音 (げっかちゅうね) | LOVE FM | 2026/09/03/木  21:30-23:00

radikoタイムフリーはコチラから聞くことができます。



『新修 福岡市史ブックレット・シリーズ④ 縄文時代のタネとムシ』目次

はじめに

第1章 狩猟と遊動の旧石器時代
1-1 旧石器時代のくらしと家
項目情報 旧石器時代とは/旧石器時代の環境/世界の旧石器時代のイエ/旧石器時代の囲炉裏はどこ?/石器ブロックは男性が残したのか?

1-2 旧石器人の道具と技術
項目情報 道具を進化させた旧石器人/福岡市最古の旧石器/朝鮮半島から来た石器/今山で採集された角錐状石器/最初の組み合わせ槍/遊動生活に最適な石器・細石刃/究極の組み合わせ道具・植刃器/週游生活と石材原産地の「埋め込み戦略」/北部九州の旧石器時代遺跡と生活圏/移動生活の必須アイテム・水筒/狩猟場に残された狩猟具/解説コラム① 姶良Tn火山灰の降灰/解説コラム② 繊維と結びの歴史

Column 1 「害虫」が語る衣服の歴史と人類の拡散
Column 2 楽器を奏でた旧石器人
Column 3 考古学の真実とは~発掘者の心得~

第2章 縄文人の自己紹介
2-1 縄文人のくらし
項目情報 縄文人の一生/骨に残る縄文人の病理と生活習慣/墓地の発生/縄文人の利き手/イヌと仲良し縄文人/土偶と祈り/解説コラム① ひっつきむしと縄文人

2-2 縄文人の生活道具
項目情報 平底土器と尖底土器/土器発明の意義/多様な生活材、籠・網・衣類/土器が教える縄文の布と衣/縄文時代の網/福岡市内の編組製品/縄文時代と旧石器時代の道具立ての違いとその意味/罠猟の発達/解説コラム② 見よう見まねの大切さ/解説コラム③ 年代を知る~放射性炭素年代IntCal20~

第3章 遊動から定住へ
3-1 定住はいつ始まったのか?
項目情報 定住という生活スタイル/遊動生活から定住生活への動機の変化(定住革命)/縄文時代の家比べ/屋外の調理施設

3-2 縄文人のトイレとゴミ問題
項目情報 縄文時代のトイレはどこ?/貝塚から出た食べものとゴミ/ゴミ処理問題の発生と森林への負荷/解説コラム① 縄文時代の環境変化①~縄文海進~

Column 1 食料貯蔵とともに始まったムシとの闘い
3-3 縄文人の交易
項目情報 ヒトが動く→モノが動く/交易による資源調達システムの確立/石斧の生産と交易/縄文人のアクセサリー/クロム白雲母と九州ブランドの拡散

3-4 縄文人の対外交流
項目情報 韓国最古の穀物発見/対馬越高遺跡の発掘調査/アカホヤを遡らない隆器文土器/石器石材とクジラ漁/解説コラム② 縄文時代の環境変化②~鬼界カルデラの噴火~

第4章 ムシとの共同生活
4-1 縄文コクゾウムシの発見
項目情報 コクゾウムシの意味するもの/コクゾウムシの起源と害虫化/ムギ害虫とイネ害虫(コクゾウムシの拡散)/イネを食べなかった縄文コクゾウムシ/海峡を越えたコクゾウムシ(食料運搬)/中国初の新石器時代コクゾウムシの発見/解説コラム① 土器圧痕と土器圧痕法

4-2 土器の中のコクゾウムシ
項目情報 土器に練り込まれたコクゾウムシ/冷蔵庫と食器棚の中身―コクゾウムシの居場所―/土器はおうちの中で作られた/土器作りと混和材/土器作りともう一つの混和材/土器圧痕として発見されるタネやムシの特性/解説コラム② 「雑草」を食べた縄文人/解説コラム③ 大原D遺跡は「80%コクゾウムシ」?

Column 1 法垣遺跡のノミとコクゾウムシ
4-3 縄文人のムシとの付き合い方
項目情報 「ガイチュウ」って何?/縄文時代の防虫剤?/縄文時代の害虫たち/縄文人の家に侵入したゴキブリ/ネズミだらけだった縄文ハウス

Column 2 ムシ食はあったのか?

第5章 縄文農耕論の今
5-1 縄文時代の栽培植物
項目情報 四箇遺跡の栽培植物の謎/縄文時代の栽培植物/イネ・ヒエ・オオムギは別時代のもの/解説コラム① ダイズとアズキの見分け方

Column 1 栽培とは?
5-2 「縄文農耕論」とは何か?
項目情報 考古学の「栽培化」と新たな理論/「縄文農耕論」とは?/縄文時代の真の栽培植物とは?/アク抜きか中長期貯蔵か/福岡市内にも縄文晩期の雑穀農耕はあったのか?/樹木を育てた縄文人/植物性資源利用の増大/南九州縄文にヒエ栽培はあったのか/定住化と濃厚開始による人口増加のメカニズム/解説コラム② AIは遺跡出土のタネを同定できるか

Column 2 土器にタネをまいた縄文人

第6章 弥生時代の開始と新たな縄文人像
6-1 縄文時代の稲作
項目情報 時代区分の基準とは/土器圧痕を用いた新たな手法/稲作の始まり=弥生時代の始まりではない?

6-2 新たな縄文時代・縄文人像
項目情報 土器圧痕のタネとムシからみえてきたもの/新たな縄文時代・縄文人

Column 1 X線が見つけた大発見~日本最古の貝殻入り土器~

おわりに


(文責:加峰)

2026年8月28日金曜日

구후쿠오카번주 구로다가문의 보물4

전시회 정보

회기2026818()~2027425()

개관시간9:3017:30입장은17:00까지

휴관일 : 월요일, 월요일이 일본의 공휴일인 경우는 다음날

회장후쿠오카시박물관 기획전시실1

관람료 : 무료(*상설전 입장료가 필요합니다.


후쿠오카시박물관은 구후쿠오카번주 구로다가문의 주요 자료를 다수 소장하고 있습니다후쿠오카번의 시조 구로다 요시타카(간베조수이) 초대번주 나가마사를 시작으로 12 나가토모까지역대 번주와 관련된 보물입니다후쿠오카시박물관의 심볼인 국보 ‘금인  ‘니혼고’ 또한 구로다가문으로부터 기증 받았습니다이번 전시에서는 초상화갑옷투구도검고문서의 4분야의 명품을 4기간에 나눠 전시합니다

역대 번주들의 초상

그림1】후쿠오카번의 시조, 구로다 요시타카(조수이)


 후쿠오카번의 시조 요시타카의 초상은그림1 같이 양반다리를 하고 있는 모습의 것과 무릎을 세우고 기대어 편히 쉬는 모습의 2종류가 있습니다그림2 초대 번주 나가마사가 절벽 모양 장식 달린 투쿠를 쓰고 말을 모습인데, 세키가하라전투에 나가는 모습을 그린 것으로 보입니다.

그림2】후쿠오카번 초대 번주, 구로다 나가마사


역대 번주들의 갑옥과 투구


그림3은박 절벽 모양 장식 달린 투구둥근 몸통 검정 미늘갑옷

초대 번주 나가마사 사용


후쿠오카번 역대 번주 13 모두의 갑옷투구16( 투구 4) 모두 함께 전해집니다. 역대 갑옷을 살펴보면, 초대 번주 나가마사의 <절벽 모양 장식 달린 투구와 갑옷> (그림3), <금색 물소 모양 장식 달린 투구> 비슷한 디자인의 갑옷과 투구가 많은 것을 있습니다. 세키가하라전투 등에서  나가마사의 활약에 의해 지쿠젠지역의 영주가 구로다가문에 있어, 나가마사의 갑옷은 길상적인 의미를 가졌기 때문입니다.

구로다가문에 전래된 도검


그림4 도검 <헤시키리하세베>


 현재 우리 박물관은 25점의 구로다가문의 도검을 수장하고 있습니다. 에도시대 중기에 편찬된 도검 대장에는 290 이상의 구로다가문의 도검이 기록되어 있는데, 우리 박물관이 수장하는 헤시키리하세베(그림4), 닛코이치몬지 등도 실려 있습니다. 도쿠가와가문을 제외하면 마에다가문에 이어 많은 도검이 실려 있어, 구로다가문의 도검의 수준이 높았음을 있습니다.


구로다가문의 고문서

그림5 오다노부나가의 주색 도장이 찍힌 문서 


 구로다가문 고문서의 중핵을 이루는 작품으로 12두루마리 180통의 문서군이 있습니다. 시조 요시타카와 초대 번주 나가마사가 오다 노부나가, 도요토미 히데요시, 도쿠가와 이에야스 등으로부터 받은 129통의 문서를 나가마사가 죽기 2 전인 1621년에 4권의 두루마리 형태로 정리하였습니다. 문서를, 에도막부의 명을 받아, 1684년에 보완 재편성한 것입니다. 아즈치모모야마시대부터 에도막부 성립기까지 일본 통일에 관여한 실질적 최고 권력자들과 관련된 전형적인 문서를 포함하고 있어, 학술적으로도 높은 가치를 지니고 있습니다.

 또한 후쿠오카번의 시조 요시타카와 초대 번주 나가마사가 임종시에 남긴 유언장은 옻칠한 이중함에 각각 보관하여, 구로다가문이 소중히 전해왔습니다.

 

 


2026年8月27日木曜日

오하마나가레칸조와 <대등롱그림>

 

후쿠오카시무형민속문화재후쿠오카현유형민속문화재 추가 지정 기념

오하마나가레칸조와 <대등롱그림>

전시회 정보

회기2026818()~2026년1016()

개관시간:9:30~17:30(입장은17:00까지)

휴관일 : 월요일, 월요일이 일본의 공휴일인 경우는 그 다음날

회장후쿠오카시박물관 기획전시실4

관람료 : 무료(*상설전 입장료가 필요합니다.)


사진1오하마나가레칸조의 대등롱


026 3, 후쿠오카시 하카타구 다이하쿠정에서 개최되는오하마나가레칸조 후쿠오카시무형민속문화재로 지정되었습니다. 행사 기간에는, 행사장이 되는 도로의 한 쪽 끝부터 반대편 끝까지 가로 400cm×세로 180cm 달하는 거대한 대등롱사진1 걸립니다. 그리고 등에는 박력 넘치는 무사 그림 등을 그리는데, 이러한 그림을 대등롱그림 사진2】이라 부릅니다. 

 

 이러한 대등롱그림은 이미 9점이 후쿠오카현유형민속문화재로 지정되어 있었으나, 이번에 13점의 대등롱그림이 추가로 지정되었습니다. 이번 기획전에서는 이번 지정을 기념하여, 오하마나가레칸조의 역사와 행사 내용을 비롯하여 대등롱그림에 대해 소개합니다. 전시를 통해, 지역 주민들이 소중히 지켜온 문화에 관심을 가져 주시는 기회가 되었으면 좋겠습니다.


사진2대등롱그림(혼노지절의 난)

*오하마나가레칸조계승보존회 수장


오하마나가레칸조는 1755년의 폭풍우에 의한 하카타항의 해난 사고 가옥 파괴 등으로 돌아가신 분들과 이듬해에 유행한 역병 희생자의 영혼을 위로하기 위해 공양한 것이 시작으로 전해집니다. 현재는824일부터 26일까지 3일간에 걸쳐 이루어지며, 18시부터 21시까지 마을 나가레칸조거리에는 하카타의 장인 에비사키 셋케이(18761941) 등이 제작한 박력넘치는 대등롱그림의 대등롱 4대가 걸리며, 가정집도 지붕 아래에 꽃을 장식한 삿갓 모양 등을 답니다.

 

대등롱의 역사를 살펴 보면, 후쿠오카하카타에서 활약한 우키요에 화가 잇토쿠 사이키요(활동시기: 18791898) 제작한 대등롱그림사진1 현존하는 것으로 보아, 늦어도 메이지시대 중기에는 오하마나가레칸조에서 대등롱을 걸었던 것으로 보입니다.

 

2차세계대전으로 많은 대등롱그림이 소실된 것으로 추정되며, 20268 현재 현존 작품이 22, 사진으로만 있는 작품이 2 확인되고 있습니다.