2026年3月10日火曜日

The Magical History Telescope: Exploring Fukuoka Through the Lens of History


Period: February 21st - April 12th, 2026
Venue: Special Exhibition Room
Opening Hours: 9:30am - 5:30pm (last admission: 5:00pm)
Closed: Mondays (if Monday falls on a national holiday, the following weekday)
Charge:
・Adults: 800 yen
・High school and University students: 500 yen
 *The ticket includes admission to the Permanent and Feature Exhibition Rooms.
 *No charge for Junior High School Students and younger. 

Now is the time to see today's society in a new light!

Unravelling history gives us a deeper understanding of our present life. Our lives are not disconnected from the past; they are inextricably linked to it and extend toward the future. Since we live in an era of profound social change and uncertainty, looking back at our history provides the perspective that we need to move forward.

This exhibition is focused on how humans have interacted with their environment through time. While nature may feel increasingly distant from our modern daily lives, we cannot survive without it. Although humans have established societies in towns and cities, foundational relationships with natural landscapes like forests, rivers, and seas are integral to their development. By examining this history, we hope to uncover keys to unlock a better future.

The Magical History Telescope is a unique way to explore approximately 250 valuable items, including museum's collection of artefacts excavated from local sites. Visitors can also enjoy works by contemporary artist Shibakawa Toshiyuki, and collaborative pieces created with local schools.

The exhibition offers insights for visitors of all ages - from children to adults. Come and experience the magic of history for yourself!

●Tutorial: Fukuoka's Present as Seen from the 41st Century

In this section, we feature the work of contemporary artist Shibakawa Toshiyuki, whose art revolves around the theme: "Modern Society as Seen from 2,000 Years from now." His work depicts our present-day lives as if they had been unearthed two millennia from now and visitors are invited to time-travel to the distant future, to convey that the present is also part of our long history.

Maneki-neko (Lucky Cat), excavated 2,000 years from now

Chapter I: Forests and People

Clearing the Forests and Woods, expanding the human world

Here, we focus on the relationship between forests and people. We introduce the history of how people have utilized the resources provided by forests.

 

Iron axe (blade), Yayoi Period

 Chapter II: Rivers and People

Life Sustained by Water

Here, we focus on the relationship between rivers and people. We examine the history of how people have harnessed the benefits of rivers and engaged in water utilization and flood control to sustain society.

 

Waterfowl-shaped haniwa figurine, Kofun Period

 Chapter III: Seas and People

Lives Connected by Seas and Oceans

Here, we focus on the relationship between the sea and people. We explore the history of how exchanges across the sea have driven social development and how the sea's bounty has enriched lives.

Ema (Wooden Picture Plaque) Depicting a Merchant Ship, Edo Period

 Chapter IV: Towns and People

People Settling, Expanding Towns and Cities

Here, we focus on how people have built towns. We see the diverse challenges behind the townscapes we often take for granted.

 

Map of Fukuoka and Hakata, Edo Period

Chapter V: Fukuoka's Present and Future

In this section, we invite visitors to join us in envisioning the future of Fukuoka.

Together with the younger generation—our future leaders— we explore approaches to the future using museum materials.

🌸Edo-Period Flowers Revived in the Modern Era

Students from two local schools revive the floral motifs depicted in Edo-period documents, folding screens, and kimonos using modern artificial flower techniques.

In Collaboration with: 
Fukuoka Business Academy, Flower Business Course
Nishi-Nippon Junior College, Department of Landscape Architecture



🌸Wearing the Spirit of Antiquity

This section features fashion inspired by early art seen in museum materials and archaeological artifacts excavated in Fukuoka City.

In Collaboration with: Koran Women's Junior College, Technical Major



2026年2月22日日曜日

「魔法の歴史スコープ」鑑賞ガイド 第5回 大土木工事の末に”福岡”が誕生

   福岡市博物館では、2026221日(土)から412日(日)まで、特別展「魔法の歴史スコープ~見つめてみよう福岡の今~」を開催しています。「人と環境の関わりの歴史」に焦点をあわせて、「今」そして「未来」を考える展覧会です。

このブログでは、展覧会を楽しむためのアレコレを紹介したいと思います。

前回、「福岡に人がくらし始めたのは3万年以上前」という話をしました。

 ところが「“福岡”に人がくらし始めたのは400年前」なのです!!

 ここでいう“福岡”は城下町・福岡のことです。

 1600年の関ケ原の戦の後、黒田家が福岡を治めることになり、福岡城と城下町を築き上げました。発掘調査によると、城下町・福岡には、それ以前に、人びとがくらしていた痕跡がほとんどないのだそうです。

この写真は、江戸時代前期の福岡・博多の様子を描いた「正保福博惣図」です。福岡城から海側に広がる町が城下町・福岡です。城下町・福岡の右上には、那珂川と中洲を挟んで博多の町があります。さらに博多の町の右上には、御笠川を挟んで松林が広がっています。

城下町が築かれたのは、もともとは砂地や湿地で、人がくらすには不向きな場所でした。20cmから1mほど盛り土をして町を整備していたことが分かっています。大土木工事の末に、城下町・福岡は築かれていたのです。

さて、この「正保福博惣図」、普段は博物館の常設展示室で、壁面に出力したものをご覧いただいていますが、特別展「魔法の歴史スコープ」では、久々に本物を展示しています。巨大すぎて、なかなか展示する機会に恵まれず、2002年の特別展「福岡築城400年記念 黒田家 その歴史と名宝展」以来、24年ぶりの大公開です。次の公開はいつになることやら……。

 ところで、常設展示室壁面の「正保福博惣図」と本物の「正保福博惣図」には大きな違いが一つあります。それは……。常設展示室と特別展示室の「魔法の歴史スコープ」を両方みて、お確かめください。
 特別展「魔法の歴史スコープ」の観覧券には、常設展・企画展の観覧券がセットになっています。

(by おーた)

2026年2月18日水曜日

Do history! 「歴史」をやろう!

 こんにちは、博物館総館長の中野です。前回の総館長歴史講座「楽史の集い」は「ネタばれ大河ドラマ 豊臣秀長について」と題して、123日に実施しました。折から特別展「ディズニーアニメーション・イマーシブエクスペリエンス」の開催中で、2階のミュージアム・モールは入場待ちのお客様が周回するほどの、まさに長蛇の列でした。講座をやる喫茶・談話室は、一転閑古鳥が鳴いているかと思いきや、なんとこちらも70大盛況で、参加者数の新記録達成ということになりました。さすがにNHKの大河ドラマ人気は大したものです。ありがとうございました。

講座の様子

 講座は、豊臣秀吉・秀長兄弟が歴史の表舞台に登場する前の、いわば「有史以前」をとりあげました。歴史学の立場からすると、「この時期の豊臣兄弟については何も分かりません」ということになります。秀吉は自身の権威に見合った出生のストーリーを新たに描こうとして、殊更に父親の存在を打ち消そうとしていようにも思えます。確実な史料もないなかで、闇雲に進んでいけば道に迷うだけのような気がしています。とはいえ、だからというべきかもしれませんが、ドラマでは二人の前半生がとても面白く描かれているようです。

 大学に象徴されるアカデミックの世界は、このような歴史ドラマとの間に距離をおいていた頃もありましたが、最近はどうでしょう。ある調査での「歴史に興味をもったきっかけは?」との問いに、実写ドラマや映画などという回答が最も多かったそうです。米国における「SHOGUN 将軍」の大成功などを考えると、こうした傾向はさらに高まっていくものと想像されます。もはや「いい加減なつくり話」といったレッテルを貼って、孤高を気取っているような時代ではないのです。

講座の様子

 大河ドラマの例をあげるまでもなく、「歴史」や「文化」は、実は市民生活の身近にあるものなのです。私見にはなりますが、博物館も一緒になって歴史ドラマを楽しんでいいのではないでしょうか。すこし難しい表現になりますが、こういう姿勢を歴史実践(do history)と言います。今回のタイトルです。前回の講座は「有史以前」を取り上げましたが、大河ドラマの進行にあわせて、引き続き(断続的に)豊臣兄弟をテーマとして取り上げていこうと思っています。よろしくおつきあいください。

 さて、次回はすこし視点を変えて「おなまえ」の歴史に迫っていきます。講座でも触れましたが、最近は「豊臣秀吉」ではなく「羽柴秀吉」というのが正しいという説も唱えられています。「豊臣」は氏(うじ)ないし姓(かばね)で、「羽柴」は苗字(名字)です。現在では苗字(名字)も氏も姓も同じものを指しますが、歴史的にみるとこれらは全然別のものになります。ここが整理できないと、「豊臣秀吉」と「羽柴秀吉」の違いもわかりません。次回は、こんなところから、身近な「歴史」に迫ってみたいと考えています。乞うご期待!!

2026年2月7日土曜日

「魔法の歴史スコープ」観賞ガイド 第4回 ドングリの話

  福岡市博物館では、2026221日(土)から412日(日)まで、特別展「魔法の歴史スコープ~見つめてみよう福岡の今~」を開催します。「人と環境の関わりの歴史」に焦点をあわせて、「今」そして「未来」を考える展覧会です。

このブログでは、展覧会を楽しむためのアレコレを紹介したいと思います。


福岡市博物館の常設展示室 縄文時代の資料がならぶケースのなかに土器に山盛りになったドングリがあります。

 実はコレ、4000年前のドングリなのです。福岡市南区野多目の遺跡で発掘されました。水漬けになっていたために、奇跡的に4000年前の形を保った状態で見つかったのです。

 

ところで、福岡に人がくらし始めたのは、3万年以上前のことです。その頃は、地球全体が寒冷な氷期で、平均気温は今より7℃ほど低かったようです。人びとは獲物を追って移動するくらしをしていました。

1万5000年くらい前になると、氷期は終わり温暖化がはじまります。このあと1万年以上つづく縄文時代のはじまりです。温暖化によって海面が上昇し、対馬海峡は広くなり、日本海側には南から暖流が流れ込むようになりました。変化は、植生にもおよび、西日本では常緑広葉樹の森が広がりました。

そこで、ドングリです。ドングリは、ブナ科の木の実の総称です。多くのドングリは、アク抜きをしないと食べられないのですが、イチイガシのドングリはアク抜き不要!!食料に適したスグレモノです。先程の4000年前のドングリは、まさにこのイチイガシの実なのです。

イチイガシは常緑の高木。伐採して材木として使いたくなるところですが、大事な食料になる実をつける木を簡単に切り倒すわけにはいきません。縄文時代の人びとは、毎年たくさんのドングリがなるイチイガシの木を大切しながらくらしていました。

ところが、ドングリよりステキな食料が手に入るようになると、状況は一変。縄文時代の終わりごろに稲作が伝来すると、人びとはドングリよりコメを好んで食べるようになります。コメを作るためには、農具が必要になります。その農具の材料として適していたのが、イチイガシなどの堅くて丈夫な木でした。

それまで大事にしてきた木を伐採して農具をつくり、せっせとコメ作りを始めたのです。そして、弥生時代の初め頃には、福岡平野のドングリの木は伐りつくされてしまったようなのです。

 

このドングリの話は、縄文時代から弥生時代の福岡で、人びとの営みが、環境の変化につながった一例です。

特別展「魔法の歴史スコープ」では、「人と環境の関わりの歴史」を紹介します。

(byおーた)

2026年2月3日火曜日

「魔法の歴史スコープ」観賞ガイド 第3回 2月28日(土)がスゴイらしい

  福岡市博物館では、2026221日(土)から412日(日)まで、特別展「魔法の歴史スコープ~見つめてみよう福岡の今~」を開催します。「人と環境の関わりの歴史」に焦点をあわせて、「今」そして「未来」を考える展覧会です。

このブログでは、展覧会を楽しむためのアレコレを紹介したいと思います。


 特別展「魔法の歴史スコープ」の会期中は、毎週土曜日の午後2時から担当学芸員による展示解説があるなど、イベント盛りだくさんなのですが、特に、

228日(土)がスゴイ!!

担当学芸員による展示解説はもちろんのこと、

10:3011:30 キッズ向けのギャラリートーク「スコープを展覧会探検forキッズ」

13:3015:00 ワークショップ「2000年後の福岡を発掘しよう!」

 

そして、きわめつけは「古代フェスin福岡市博物館」(10:0016:00



「九州の考古は楽しい!」をモットーに活動されている「コダイプレス」さんの人気イベントが、福岡市博物館で初開催なのです。

「古代フェス」ならではの魅力的なグッズの販売や、ユニークなメニューのキッチンカー、「魔法の歴史スコープ」担当学芸員Aが登場する「古代トーク」などなど

ワクワクするイベントがてんこ盛りです。

※「古代トーク」のみ、事前予約(2/7から受付開始)が必要です

詳しくは「古代フェス」で検索を!

 

老若男女問わず楽しめる1日になること間違いなしです。

また、「魔法の歴史スコープ」の観覧券には、常設展・企画展の観覧券もついているので、

常設展示室で国宝 金印「漢委奴国王」、

企画展示室で期間限定公開中(2/13/1)の国宝 太刀 名物「日光一文字」を

じっくり鑑賞することもできます。

みなさんのお越しをお待ちしています。

(by おーた)

2026年1月13日火曜日

「魔法の歴史スコープ」観賞ガイド 第2回 弥生時代の「人と環境」

福岡市博物館では、2026221日(土)から412日(日)まで、特別展「魔法の歴史スコープ~見つめてみよう福岡の今~」を開催します。「人と環境の関わりの歴史」にスポットをあて、「今」そして「未来」を考える展覧会です。

このブログでは、展覧会を楽しむためのアレコレを紹介したいと思います。



「縄文時代は狩猟・採集の時代、弥生時代からはコメ作りがはじまり農耕の時代になる」

こんな風に学校で習いましたよね。

では、弥生時代の「人と環境の関わり」はどのようなものだったのでしょう?

常設展示室の板付遺跡のジオラマから考えてみましょう。


板付遺跡(福岡市博多区板付)は、日本で最も古い農耕集落遺跡のひとつです。このジオラマは、2500年くらい昔の様子を再現したものです。堀で囲まれた集落、コメ作りをする水田、集落がある高台と水田の間には水路がみえます。

集落のなかでは、太い木材をつかって、竪穴住居を建築中の人たちがいます。木材は近くの森から切り出してきたのでしょう。


 水路には堰がつくられ、水田に水を引き入れます。水田をつくるために集落の人たちは協力して土地を切り開いたことでしょう。コメ作りや日々の暮らしが便利になるように、土木工事をして川の自然な流れに手を加えていたのですね。


 集落を取り囲む堀は環濠とよばれます。外敵から集落を守るためのものだったといわれています。

本格的な農耕がはじまった弥生時代、人びとは大規模な土木工事をして、集落をつくり、水田をつくっていたことが分かります。まわりの環境に積極的にはたらきかけて、自分たちが暮らしやすいように環境を整える時代が幕を開けたといえるでしょう。

さて、特別展「魔法の歴史スコープ」の核心にせまる「テーマでめぐる常設展ギャラリートーク」は、特別展の担当学芸員Aが皆さまをご案内します。是非、お越しください。

            「テーマでめぐる常設展ギャラリートーク」~大地を拓く~

            開催日時:2026年1月17日(土) 午後2時~3

   集合場所:福岡市博物館2階 常設展示室入口

   参加費:無料 ※常設展・企画展の共通観覧券が必要(中学生以下は無料)

   参加方法:事前申込不要、時間にあわせて上記集合場所にお集まりください

(by おーた)

2026年1月8日木曜日

「魔法の歴史スコープ」鑑賞ガイド   第1回 手始めは「テーマでめぐる常設展ギャラリートーク」

 


福岡市博物館では、2026221日(土)から412日(日)まで、特別展「魔法の歴史スコープ~見つめてみよう福岡の今~」を開催します。「人と環境の関わりの歴史」にスポットをあて、「今」そして「未来」を考える展覧会です。

このブログでは、展覧会を楽しむためのアレコレを紹介したいと思います。

福岡市博物館では、博物館だより『Facata(ファカタ)』を発行しています。『Facata』には、「テーマでめぐる常設展」という特集ページがあり、2,121㎡もの広さがある常設展示室を楽しむヒントを掲載しています。2025年春号は「顔」、夏号は「海」、秋号は「まじない」をテーマにして常設展をご案内しました。『Facata』の特集を片手に、学芸員が常設展をご案内するギャラリートークも毎号開催しています。

そして、12月25日に発行した最新号は、「大地を拓く」特集!! 展示室の各所に設置しているジオラマにスポットをあて、「人と環境の関わりの歴史」を紹介しています。

「あれっ? 同じフレーズを見たぞ」

そうです、まさに特別展「魔法の歴史スコープ」のテーマです。特別展の担当者Aの渾身の書下ろし特集なのです。……ということで、特別展「魔法の歴史スコープ」の核心にせまる「テーマでめぐる常設展ギャラリートーク」も開催します。

開催日時:2026年1月17日(土) 午後2時~3

集合場所:福岡市博物館2階 常設展示室入口

参加費:無料 ※常設展・企画展の共通観覧券が必要(中学生以下は無料)

参加方法:事前申込不要、時間にあわせて上記集合場所にお集まりください

221日からの特別展の核心に、一足先にふれることができるギャラリートークです。ご案内するのは、もちろん特別展の担当者A。皆さまのお越しをお待ちしています。

by おーた