2021年3月10日水曜日

福岡市博物館休館中通信 資料収集のお仕事

 3月になり、日差しも一段と暖かさを増しています。博物館では、来月からの開館に備えて着々と準備を整えている最中です。

 

休館の間でも、博物館では資料収集活動を続けていました。資料が増えていくにつれて、博物館が紹介できる歴史やくらし、芸術の魅力も増していきます。つまり、博物館の魅力向上のため、資料の収集は欠かせない仕事なのです。

 

※資料収集の方法はfacata109に掲載しています。

※資料収集から新収蔵品展での公開の流れはfacata113に掲載しています。


資料収集の第一歩は、資料と出会うことです。博物館に寄せられる電話やメール、直接の持ち込み、他部署と連携した調査など、出会いのきっかけはさまざま。博物館での活用が見込めるものは、一旦博物館でお預かりして、以下のような手順で博物館の資料として収集します。

 出会いを求めて外へ出かける博物館職員

 

大切に保管されていたモノの中には、経年による劣化や汚れがある場合もあります。掃除もまた、博物館の重要な仕事です。

丁寧に埃を払うと、モノ本来の色や形が見えてきます 

お預かりした資料は、11点を確認しつつリスト化して整理します。細かく見ていくことで、モノの状態、使用痕、書き込みといった小さな発見があります。ちなみに、例年は10002000点程度ですが、今年は4000点以上を整理しました!

整理の中で本のタイトル、著者、発行者を確認する

お預かりした資料の博物館への受け入れで重要なのは、外部有識者で構成される「資料収集委員会」の意見です。委員会では、所有者別に陳列された主な資料を委員が確認します。それぞれの資料の特徴については学芸員が説明します。

「資料収集委員会」の様子

「資料収集委員会」を経て博物館への受け入れが決まった資料は、所有者に連絡して書面で正式に手続きを交わします。このようにして毎年、博物館に新たな資料が収集されています。


博物館の資料収集活動は、所有者のご厚意とご協力によって支えられています。末尾になりましたが、御礼と今後とも変わらぬご支援をお願いいたします。(学芸課 野島)

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