2024年10月16日水曜日

特別展「大灯籠絵」を楽しむために その23 成長する展示

 

ただいま開催中
11月4日(月・振休)まで

会場:福岡市博物館 特別展示室

特別展「大灯籠絵」の会期も半ばを過ぎました。

時として、博物館の展示は、会期の途中で「成長」することがあります。

展覧会が始まると、展示をご覧いただいた方から、新たな情報が寄せられ、

その新情報を展示に加えることを、「成長」と学芸員の仲間内で言ったりするのです。


3年間も調査をつづけて、開催にこぎつけたこの特別展「大灯籠絵」にも、

会期が始まってから、さまざまな情報が寄せられています。

ということで、毎週水曜日の担当学芸員によるギャラリートークも、

新情報も加えながら、毎回少し「成長」しています。


ところで、この度、とびきりの新情報が、担当学芸員Kのもとに舞い込みました。

「海老﨑雪渓が絵を描いた子ども用の山笠の法被があるよ」

海老﨑雪渓(1876~1941)は、このブログのその18で紹介したように、

福岡県指定有形民俗文化財「大浜流灌頂大燈籠」の絵を描いた人物です。

その彼が手掛けた法被があるなんて、初耳でした。

博多にお住まいの方が、博多町家ふるさと館に寄贈された資料のなかに、

その法被があるというのです!!


担当学芸員Kは、大興奮で、博多町家ふるさと館に連絡をとり、

ご理解とご協力を得て、急遽、特別展「大灯籠絵」への追加出品がかないました。


上の写真がその法被です。

生まれたばかりの子どもが、初めて博多祇園山笠に参加するときに着る法被です。

背中には、子どもの幸せを願ってネズミの背守りがつけられています。

この法被は、本日10月16日から、特別展「大灯籠絵」の会場で展示しています。

海老﨑雪渓の画業を紹介しているコーナーですので、お見逃しなく!!

(by おーた)

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