2024年7月17日水曜日

特別展「大灯籠絵」を楽しむために その10 絵師「一得斎高清」


 THE ASTONISHING WORLD OF GIANT LANTERN PAINTINGS

会期:2024913日(金)~114日(月・休)  会場:福岡市博物館

 

 

この秋、福岡市博物館では、特別展「(おお)(とう)(ろう)()」を開催します。

展覧会の開催に向けて、「大灯籠絵」にまつわる話題をお届けします。


特別展「大灯籠絵」では、福岡市内に伝わった「大灯籠絵」を一堂に集めるのですが、

「大灯籠絵」を製作した絵師についても取り上げます。

彼らは、人びとの求めに応じて、さまざまな形で絵を描き、福岡・博多の町で暮らしていました。

神社に奉納された絵馬や、さまざまな出版物などに、その作品を見つけることができます。

 

明治20年に出された「開化福博自慢」という出版物に

「浮世画工 水車バシ 一得斎」と掲載されている一得斎高清は、

このブログの 「その2 博多の夏祭りの風景といえば?」で紹介した

大浜流灌頂の大灯籠絵「大徳寺焼香之図」を描いた絵師です。

明治10年代から30年代(1870’s1890’s)の活動が確認できます。

「開化福博自慢」(明治20年)いろいろな業種の第一人者的な人物を紹介しています
「開化福博自慢」の浮世絵師の項目には、ただ一人「一得斎」が掲載

一得斎はこんな絵も描いています。


▲明治20年に現在の福岡市で開催された共進会の会場図


 


▲明治26年出版のガイドブック『九州鉄道旅客便覧』掲載の博多の祭り「松囃子」を紹介する挿絵



▲『福岡日日新聞』(23年5月9日号)掲載の連載小説の挿絵


展覧会では、一得斎のほかの作品、

ほかの絵師たちの活動や町とのかかわりについても紹介します。

どうぞ、お楽しみに。

(by おーた)


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