THE ASTONISHING WORLD OF GIANT
LANTERN PAINTINGS
会期:2024年9月13日(金)~11月4日(月・休) 会場:福岡市博物館
この秋、福岡市博物館では、特別展「大灯籠絵」を開催します。
展覧会の開催に向けて、「大灯籠絵」にまつわる話題をお届けします。
福岡では梅雨の晴れ間だった6月28日(金)、
博物館の南側、よかトピア通り沿いに特別展「大灯籠絵」の看板が設置されました。
7月3日(水)から開催の「大哺乳類展」の右に特別展「大灯籠絵」の看板を設置 |
正面からみるとこんな感じ |
看板右側で、きりっと見栄を切っているのは、ブログ 特別展「大灯籠絵」を楽しむために
その5 でご紹介した荒木又右衛門。
日本三大仇討のひとつ「鍵屋の辻の決闘」あるいは「伊賀越の仇討」として有名な仇討ち事件の主要人物で、
今回の特別展「大灯籠絵」に出品される、大灯籠絵「伊賀越敵討之図」(福岡市東区
筥崎宮所蔵)からの登場です。
ところで、この看板のサイズは縦120cm×横360cmです。
絵柄を切り抜いた大灯籠絵「伊賀越敵討之図」のサイズは、約180cm×370cm。
実際の大灯籠絵は、看板よりもひとまわり大きいのです。
さて、大灯籠絵「伊賀越敵討之図」の題材になっているのは、
三代将軍徳川家光の治世、寛永11年(1634)11月に、実際にあった事件です。
弟を河合又五郎に殺された渡辺数馬が、姉の夫である荒木又右衛門に助太刀を頼んで、
仇討ちに臨みました。
伊賀上野(三重県伊賀市)鍵屋の辻で、渡辺数馬一行4人と河合又五郎一行11人が戦い、
又五郎は討ち取られました。
この時の死者は、数馬側1人、又五郎側4人だったそうです。
しかし、歌舞伎の題材になったり、映像化されたりするなかで、
荒木又右衛門の「36人斬り」など、話の内容はだいぶ誇張され、脚色され、登場人物も創作されています。
そんな史実とは違うところがあるけれど、見ていてドキドキ、ワクワクする「伊賀越仇討」が、
大灯籠絵に描かれています。
左の〇から、河合又五郎、桜井林左衛門、渡辺数馬、荒木又右衛門 |
特別展「大灯籠絵」の看板で、右側に配置されている荒木又右衛門を、
左側からにらみつけているのは、河合又五郎側の桜井林左衛門。
馬が苦手な荒木又右衛門からの攻撃を避けるため、
騎乗している河合又五郎(左上の〇)の前で、中央にいる荒木又右衛門に槍を突き付けている人物です。
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